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中学校道徳

掲載日:平成25年7月24日

2年 道徳指導案

大阪府四條畷市立四條畷中学校 古舘真紀子

1 主題名 「社会奉仕から学んだこと」4-(5)勤労の尊さ、奉仕、公共の福祉

2 資料名 「わたし、あなた、そしてみんな」

 (出典:かけがえのない きみだから 2年 学研)

3 主題設定の理由

① 価値観
阪神・淡路大震災で被災した人々の役に立とうと思った「わたし」がボランティア活動の中で悩み、成長していく。
② 資料観
本資料は被災して困っている人々の役に立ちたいと思った「わたし」がボランティア活動の中で感じた心の葛藤をつづったものである。この資料を用いて、社会奉仕に伴う喜びを、生きがいのある人生を実現しようとする意欲にまで高めたいと考え、本主題を設定した。

4 ねらい

 社会への奉仕が人間であることの喜びをもたらすことを知り、生きがいのある人生を実現しようとする道徳的意欲を高める。

5 展開過程

  学習活動 主な発問と予想される生徒の反応 指導上の留意点
導入
  • 災害のときの人々の行動について考える。

 阪神大震災では、避難生活の中でボランティアの人がたくさん集まったことを知る。

大災害の報道などの話の中で、心が動かされた話はなかったか。

  • 震災の中でも頑張っている。
  • みんな助け合っている。
東日本大震災で助け合った人々に気付かせる。

資料を音読する。

初めは迷ったが、ボランティアに行こうと思い、行動を始めた時のわたしの気持ちを考える。

①わたしは被災者の人々に、どんな気持ちで接していただろうか。

  • 困っている人の役に立ちたい。
  • お礼を言われたら疲れが飛ぶくらいうれしい。
  • 自分にできることをしようと思った。
迷いをなくして決意を固めて行動に移った点に着目させる。
展開

②意欲的だったはずのわたしにの気持ちになぜ変化がおこったのかを考える。

②わたしはなぜ母に当たるくらい活動が嫌になったのだろうか。

  • 被災者が自分勝手なことを言うから。
  • 被災者の変わりように心が苦しくなった。
  • ボランティアとはこんなはずではないと思ったから。

自分だったらどういう気持ちになるかと自分にも重ね合わせて考えさせる。

③母に当たってやる気を失っていたわたしが、再び前向きになった心の変化を考える。

③わたしが理解した自分の未熟さとは何だろう。

  • 困っている人の本当の辛さをわかっていなかった。
  • わたしのほうがボランティアをしたいというだけで自分勝手だった。
  • 困っている人に本当に何をすべきかが分かった。
  • 本当のボランティアとは食事を作ることだけではない

相手の気持ちを受け入れること、考えることの大切さに気付かせる。

④母の言葉で変わったわたしの気持ちを考える。

④母の言うことも、今ならありがたく思っただろうと、思えたのはなぜか。

  • 自分の未熟さに気付かせてくれたから。
  • 母の忠告のおかげで成長できたし、前に進めたから。

ボランティア体験を通して、わたしが成長できたことに気付かせる

終末 感想を書く。 他者の奉仕のもつ喜びとはなんだろうか。 自分の体験がある人は照らし合わせて書いても良い。

8 評価

 「わたし」の心の動きを、自分と重ねて考えることができたか。
 社会奉仕の意義について考えが深められたか。

9 授業を終えて

 教材を実施したクラスは全体として温和で、基本的に真面目に物事に取り組もうとする生徒が多かった。授業に関しても意見を出したり、前向きに頑張ろうという雰囲気があるクラスであった。
 その一方で、周り全体のことを考えた行動ができていない場面や、いろいろな人と関わろうとする行動がまだまだ少ない面があり、本教材を通し、人を「思いやる」ということの意味を考え、周りの気持ちを考える大切さを学ばせたいと思った。

 東日本大震災の起こる前であったが、地震という身近な心配、起こるかもしれない話題に生徒たちの関心は強く、「もし、自分に起こったら」「自分だったらどうか」という視点を持ち、発問に対して、意欲的に考え、周りの意見を聞く関心も高かった。

 教材は震災ボランティアの話題であるが、最終的には、「本当の意味で相手の気持ちに気付くことの大切さ」、そこから生まれる本当の意味での「人とのつながり」、そして「そのつながりの中で生かされるわたし」と結び付けたい。

 それこそがこの教材の題名「わたし、あなた、そしてみんな」の示す意味と感じる。