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小学校体育(保健)

掲載日:平成26年1月17日
4年 乗って,弾んで,Gボールランド
(A 体つくり運動 イ 多様な動きをつくる運動)

岩手県盛岡市立北厨川小学校教諭 有馬 賢

1 単元の目標

 運動の行い方を知り,友達のよい動きを見付け自分の運動に取り入れている。[思考・判断]

2 研究の重点

(1)体つくり運動の学習内容を確実に身に付けるための単元計画の工夫と改善

 目的意識が薄れ,動きが単調にならないように,毎時間の中に「体のバランスをとる運動」と「用具を操作する運動」が適度に入るようにする。児童の意欲が引き出せるように,同じ教材でも毎時間のねらいを明確にして取り組めるようにしたい。

単元計画

単元計画表

(2)習得したことを活かして課題を解決していく学習形態の工夫と改善

 グループ(生活班)で考え,課題を解決できるように運動に関わる課題を与えたい。そうすることにより,仲間と協力してグループの課題について思考・判断する力が身に付いていくと考えている。ただし,思考・判断の「思考」に相当するものを「考えを広げたり増やしたりする思考(創造的思考)」,「判断」に相当するものを「考え方を一つに絞り込んでいく思考(批判的思考)」ととらえていく。よって学習形態は,グループ(生活班)を中心にした学習またはグループを細分化したペアまたはトリオでの学習となる。

(3)基礎的・基本的な動きを確実に身に付けるための運動の特性に即した活動の取り入れ方

 体つくりセットメニューをペアで行い,①丸太転がり,②ケンケン走り,③肋木ジャンプ,④手足走りの本単元でねらう運動技能の基礎・基本となる4つの動きと体をしめる感覚を養うバッタ跳びを安全面に配慮しながら行わせる。児童の技能に応じながら,課題の難易度を選択できるようにし,更に意欲と技能を高めるようにしたい。

(4)学習意欲を高めるための個への対応の工夫と改善

 個々が最高のパフォーマンスを出し切るために,グループ(生活班)の雰囲気を良くすることと課題を解決できないときに励ましやアドバイスをするようにルールを作る。グループ(生活班)で課題が解決できそうにないときは,教師がアドバイスをしてグループ(生活班)で解決できるようにする。コミュニケーションがやや苦手な児童に対してグループの児童が課題解決に役立つかかわりができているかを追跡していきたい。

3 本時の授業とそれに関わる考察

(1)グループでセットメニュー(準備運動・補助運動)をする。

◇体つくりセットメニュー(準備運動)

  • ①丸太転がり
  • ②ケンケン走り
  • ③肋木
  • ④手足走り

☆ジャンケンで負けたらバッタ跳びをする。

セットメニュー(準備運動)の場づくり

セットメニュー(準備運動)の場づくり図

 本単元のバランス感覚と体をしめる感覚を鍛えるための多様な動きをつくる運動を中心とした学習内容の感覚や動きづくりを養うために,4つの運動に取り組ませた。児童は,対戦相手になったり,同じ動きをシンクロしたり,お互いに讃え合ったりすることで楽しく運動することができたようである。汗をかきながら一生懸命練習し一単位時間ごとに片足で跳んだり,手足走りをしたり,肋木から跳んだりと,できることが増えていった。BGMを使用することで児童の気持ちを高揚し,スムーズに効率良く児童の技能を向上させることができたと考えている。

運動写真1

(2)グループで「バランスを取るポイント」と「Gボール操作のポイント」を見付ける練習をする。

 単元を通して「体のバランスをとる運動」と「用具を操作する運動」の動き方を身に付けることができるようにしたいと考え,単元計画を立てた。具体的には,「体のバランスをとる運動」として,『Gボール相撲』を,「用具を操作する運動」として,『転がしドッGボール』の教材を開発した。班での対抗として,ゲーム化をしたことで,子どもたちが意欲的に運動することができた。

(3)評価

 単元を通して,各授業時間の評価規準を作成したことにより,授業のねらいが明確になった。このことにより,学習内容が子どもたちに分かりやすくなり,子どもたちの学習意欲に繋がったと考えられる。  本時の授業は,思考・判断を中心に,運動のポイントを発見していく授業内容だった。どのようにすれば,記録が伸びるのかを模索しながら,どんどん運動することに引きこまれていくような学習過程を組んだ。体つくり運動に求められることは,運動種目の入り口や運動そのものへの興味・関心を高めることであり,運動を好きになるきっかけづくりであると考えている。

運動写真2

(4)振り返り

 体育ノートを利用しての振り返りは,運動技能の伸びを確認するだけでなく,思考・判断面を育成するのにも大変有効だった。体育に言語活動を取り入れることは,自分の記録や技能の伸びを個人内評価させると同時に,グループ(班や号車)でかかわり合いながら記録を伸ばすコツを認知していくことに役立った。

4 成果と課題

(1)成果

新体力テスト結果からを生かし,体つくり運動のねらいに準じて,子どもたちが意欲的に学習することができた。
コミュニケーションがやや苦手な児童を追跡した結果,単元を通してグループとのかかわり合いが良いことが体育ノートの記述や授業観察の見取りから分かった。

(2)課題

体つくり運動領域における学習内容の系統性を明確にしなければならない。

≪引用・参考文献≫

  • 第54回指導と評価大学講座講義資料(財団法人応用教育研究所)国立教育政策研究所総括研究官山森光陽「思考・判断・表現の評価と授業づくり」から
  • 小学校学習指導要領解説体育編(文部科学省)東洋館出版社