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小学校体育(保健)

掲載日:平成26年2月18日
4年 みんなが楽しいフラッグフットボールをしよう
ゴール型ゲーム「みんなが楽しいフラッグフットボールをしよう!」

山形県天童市立天童中部小学校 髙橋豊

1 はじめに

 本実践は, クラスの子どもたちの実態を踏まえ,フラッグフットボールの運動特性を通して, 「体育の学習としての課題解決をするために」 「学校研究『課題に向かって思考し続ける子どもの育成』 」 「学級経営の充実」の3つの視点から授業をつくりたいと考えた。

2 ゲームの概要

1チームは, 4名。 ゲームの際は, 攻め4人,守り3人。守りは,ハドル中に必ずメンバーを入れ替える。 1回戦は, 4回 (後に3回に変更)ずつ攻め合い,合計点数で勝敗を決める。
コートは,横15m。縦は,5mごとに「スタートゾーン」 「1点」 「2点」 「3点」のゾーン。フラッグされた,ラインから出た,ボールを落とした所が,攻めの点数になる。
ハドルは,20秒。30秒経ってもスタートできないときは,0点。
攻めは, 《ラン》 《スタートゾーン内の後ろパス・ハンドオフ・横パス》ができる。1回だけ認められている前パスは,技能面を考慮し,今回は行わない。
攻めの反則は 「フラッグを手で押さえる」 「ハドルを時間内に終えない」 「意図的に相手を押さえる,ぶつかる,たたく,押す」→0点。守りは, 「意図的に相手を押さえる,ぶつかる,たたく,押す」→3点。 「意図的」としたのは,子どもたちは少しの接触プレーも「ぶつかった」と訴えが多く,考えるポイントの一つにするため。

3 実践から

(1) 体育の学習としての課題解決をするために

課題:
まだ本当に 「楽しい」 と感じていない。
ボールを自由にコントロールできない。ボールを持っていないときの動き
なかなか活躍できない子がいる

 授業後の感想を見ると,全員が「楽しかった」と答えていた。 「ゲームに勝った(26名) 」 「自分が3点取った(24名) 」と回答の他に, 「友だちが3点取った(21名)にも楽しさを感じるようになった。
 得点するためには,一人一人の役割や動きが重要になり, 「自分はどう動くのか」をしっかり考えてから,プレーしていた。そのため,ボールを中心に動いたり,何をしていいのかが分からず,立ち尽くしたりする姿は,ほとんどなかった。
 しかし,スナップ・ハンドオフ・フェイク・ブロックの4つの技能が中心だったが,3点を取るためのプレーに至るまでの技能の習熟が難しかった。


下矢印

下矢印

(2) 学校研究を踏まえて

課題:
課題づくりの力をさらに高める
課題解決をあきらめたり,頼ったりせず,自力で解決する。
思っていることを伝えられない
紙の上で考えた作戦を,実際のゲームで試し修正しながら学習に取り組んだ。 その中から,点数が取れるプレーが自然に精選されていき,大会では,1つの作戦からバリエーションを変えるという動きが多かった。
ハドルが,子どもたちの中で少しずつ重要な役割を果たすようになり,リーダー的な子を中心に,短時間で作戦の確認していた。また,教室での話し合いはじっくりゲームを見つめ直す時間として有効だった(ビデオも活用した) 。
考えた作戦と自分(たち)の技能の差が大きく,なかなかうまくいかないことがあり,子どもたちもその難しさを感じていた。またチームの作戦ではなく,最終的には個の力に頼る作戦にこだわっているチームがあった。

(3) 学級経営の充実

課題:
Q-U から見えるクラスの現状・集団の中の個の現状を踏まえて
より高い学級集団をめざして
Q-Uの結果や日常生活を考慮し,リレーションを高めるためにグループづくりをしたので,グループで様々な課題が生じたが,その度に学んでほしいことを考えさせるように働きかけることで,リレーションが高まった。
学級の日常生活の中でよくある, 「間違ってぶつかった=ぶつかってきた」 「じゃれ合っている中で頭をポンとした=たたかれた」ということについて考えさせるために,反則を「意図的に」 (悪質な接触は反則)という言葉で考えさせるようにした。その言葉を視点に,プレーを考えることで(特に審判) ,次第に子ども同士のトラブルが少なくなった。

4 おわりに

 本実践は, 3つの視点から授業づくりを行った。授業後,子どもたちからは, 「もっとやりたい」という声がたくさんあった。子どもたち自身も,これらの課題を解決しながら, 「みんなが楽しいフラッグフットボール」をめざした結果だと思う。今後は,系統立ててフラッグフット ボールの学習を行い,今回の実践では取り上げなかった パスプレーなどを取り入れ,より高い課題で,心と体の一体化を図っていきたい。

≪参考文献≫

  • フラッグフットボール指導ガイド2013 (日本フラッグフットボール協会)