HOME > 授業実践・読み物 > 小学校体育(保健) > 5分間で子どもが変わる『パワーアップ5』の実践
上の枠

小学校体育(保健)

掲載日:平成26年9月12日
5分間で子どもが変わる『パワーアップ5』の実践

福岡県飯塚市立若菜小学校  教諭 福間由美子

1 はじめに

近年、子どもの体力低下が深刻化しています。本校でも、子どもの体力向上が大きな課題です。 どの子にも、体力の向上を図り、生涯にわたって健康を保持増進し、豊かなスポーツライフを実現できるように、本校で行っているパワーアップ5の取組を紹介します。

2 若菜小学校の実践から

本校では、1年生から6年生まで体育の授業のはじめの5分間を使って、体力アップのサーキットトレーニング『パワーアップ5』を実施しています。その結果、子どもの体力が年々向上しています。(体力テストの結果、6学年男女別8種目で計96項目中、平成21年度は31項目が全国平均を超え、平成25年度は86項目が全国平均を超えました。)

《体育科学習の1時間の流れ》
・準備運動(1分間のリズム体操)
パワーアップ5(5分間)

★授業開始から5分間行う体力強化運動
全6種目を音楽に合わせてローテーションする。
1種目40秒間運動を続け、10秒のインターバルで次の種目に移動する。
児童は6つのグループで運動の場を移動していく。

・各種運動領域の学習

6種目の行い方を説明します。

(1)立ち幅跳び
腕の振りと膝のバネを使って、両足ジャンプを繰り返しながら15m進む。
(2)スキップ
膝を前に上げながら大きなスキップで12m進み、ジョギングで戻って繰り返す。
(3)あざらし
腕と体幹部の強化を狙って、腕立て姿勢で手と足の甲だけを床につけて前進する。
・・・3種目終了後ストレッチを行う・・・
(4)もも上げ
60cm幅のラダーをまたぎ越し、素速い動きでもも上げを行う。
(5)反復横跳び
敏捷性を高めるために、低く素速く動き、時間の中で回数を競いながら行う。
(6)バービー
全身持久力と体幹部の強化のために、みんなで声を掛け合いながら揃えて行う。

年間を通してスタンダードバージョンを行い、基礎体力の向上を図る方法もありますが、左記の展開例1・2のような種目別バージョンのパワーアップ5を行うこともできます。

若菜小では1・3学期にスタンダードバージョンを全学年で徹底して行い、2学期は運動会練習の9月・10月に運動場バージョン、11月・12月に種目別バージョンパワーアップ5を実施しています。
種目別バージョンとして、展開例の他に、鬼遊び・的当て・マット運動・跳び箱運動・ティーボール・タグラグビー・バレーボール・かがやき(特学)バージョンなど、学習内容や児童の実態に合わせた各種パワーアップ5を毎年作成しています。

年間を通して、計画的に実施するようになって、学校全体としての組織的な体力の向上が図れるようになりました。学年が変わり学級編成があっても、音楽をかけると子ども達は自主的にパワーアップ5を行うことができ、4月に新1年生や転入職員も、上級生のパワーアップ5を見学することで足並みの揃った取組継続できるようになりました。

《展開例1》アスレチックバージョン(低学年)

《展開例2》ハンドボールバージョン(高学年)

3 成果と課題

○スタンダードバージョンの徹底実施と併せて、領域に応じた運動づくりが進み、子どもの実態に合わせたパワーアップ5が年々バージョンアップしたことで、子どもの体力が毎年向上しました。
●今後は、生活や遊びに繋ぐ活動の更なる工夫と、子どもが、主体的に取り組む興味付けのためのゲーム化などで改善を図り、継続させるための取組と、魅力ある運動づくりの工夫改善が必要です。

4 おわりに

体力テストで全国平均を大きく下回っていた6年前に始まった本校の体育科研究が、着実に成果を生み、どの学年も全国平均値を大きく上回るようになりました。
運動場で元気に遊ぶ子どもの姿が、輝いています。さらに、学習への集中力も増し、粘り強く取り組む態度を身につけた子どもが育つようになりました。