学研 学校教育ネット

SDGs×道徳

SDGsと教育

(2021年10月21日更新)

一般社団法人グローバル教育推進プロジェクト(GiFT)
調査・研究統括 木村大輔


学習指導要領にも盛り込まれているSDGs。SDGsの解説をはじめ、「取り入れたい!」と思えるような学校現場における実践などをご紹介します。

SDGsって?

「持続可能な開発目標(SDGs Sustainable Development Goals)」は、2015年9月に国連で採択された、17のゴールからなる国際目標です。2030年までに先進国も開発途上国も協力してこの世からあらゆる形態の貧困をなくし、社会・経済・環境のバランスを大事にして後世につなげていくことのできる未来をつくろうというものです。17のゴールには全部で169の具体的なターゲットがあり、これを人類共通の指針として世界中に呼びかけています。
SDGsには、貧困や格差の撲滅、気候変動への対応など、いま世界が直面している様々な社会課題が盛り込まれています。目標達成には、社会・経済・環境の取り組みが互いに影響し合い、つながっていくことが必要です。

SDGsにおける教育の役割

日本の小学校では令和2年度から、中学校では令和3年度から学習指導要領にSDGsが盛り込まれます。SDGsを学ぶことは、世界で起きていることや、これまで抱えてきて解決できていない課題について考える機会となります。そして教育は、SDGs達成のための担い手を育むことにつながるのです。

SDGsを教育で扱う上で意識したいこと

SDGs教育で意識したいことに、次の3つがあげられます。
①「学習者の行動変容」をもたらすこと
②SDGsのゴールは一つ一つが相互につながっているということ
③自分事にするための工夫をすること

世界の貧困や気候変動の事実を知っても、行動に移さなければ何も変わりません。日々の教室の中で何か問題を見つけてもアクションしなければ意味がないのです。
他人事ではなく、自分事として行動に結びつくよう一人一人が感じたことを共有したり、出てきた疑問や問いについて一緒に調べたりすることが大切です。教師も子どもたちと共に一人の人間として何ができるか考え、小さなことから行動してみてはいかがでしょうか。柔軟な思考と大胆な行動力で、まずは日々の暮らしの中で気になることから思考を深め、自分たちにできるアクションに取り組んでいきましょう。