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GIGAスクール構想とICT活用

ICT実践レシピ Vol.5 児童・教師の使用用途に応じたタブレットの活用 見つけて(課題発見)、考え(思考)、再チャレンジ(技能獲得)

(2023年7月28日更新)

ICT実践レシピ Vol.5
児童・教師の使用用途に応じたタブレットの活用
見つけて(課題発見)、考え(思考)、再チャレンジ(技能獲得)

大阪府茨木市立東奈良小学校 吉岡良太(よしおか りょうた)先生

GIGAスクール構想により児童生徒1人につき1台の端末が配備されたことを受けて、すぐに授業に取り入れられるおすすめのICT活用法をお聞きしました。

学年:4年 領域:運動 単元:マット運動・跳び箱運動

使用端末:FMV-NHB43Z
使用ソフト:ミライシード、タイムシフトカメラ

具体的な使用用途

A 単元の序盤
 教師による単元導入動画や手本の動画を全員で視聴する。
B 日々の授業で使い分け
①同じ課題解決の場の児童同士で動画を撮影・保存する。その後、交流を行い再度試技をする。(写真 A )

児童同士で動画撮影し、確認し合う

②定点設置したタブレットで遅延動画再生アプリを起動し、改善後の自分の動きを確認する。(写真 B)

自分の動きをすぐに確認する

C 児童の振り返りで活用
 体育の授業終了後、その日の自分のベスト動画を教師に送る。(写真 C )

授業後に、一番うまくできた動画を提出!

D 単元の終盤 評価
 評価のときは、定点カメラの前で児童がグループごとにローテーションで試技を行う。

ポイント

Bの①は、児童同士がじっくり交流する際に有効です。自分の成長を確認したり、見本と比較したりすることで課題解決に向けた自身の考えの形成に役立ちます。
Bの②は児童がすぐに見たい、すぐに動きを改善したいときに有効です。運動量の確保ができます。
Cでは教師が形成的評価を行い、授業構成の改善、クラス共通の課題を見つけ、児童一人一人に合った言葉かけに役立ちます。
Dはテストという緊張感をなくし、児童がのびのびした状態の試技で総括評価が可能です。教師が観察に専念しなくてよいので、最後まで練習する児童に有効な言葉かけが可能になります。