第2回 運動遊びのアイテム① じゃんけんシリーズその1
東京・山梨動きづくり研究会編
(2024.05.28 公開)
遊び始めの雰囲気をつくり出す アイスブレイクじゃんけん
○右手、左手、右手、左手じゃんけんぽん
プレイリーダー(大人)と子ども、子ども同士でもできるアイスブレイクです。
①右手でじゃんけんをする。
②そのあとすぐに左手でじゃんけんをする。
③ ①と②をくり返し、慣れてきたら少しずつスピードを上げていく。
④先に10回勝ったほうの勝ち。
《子どもを育てる!「魔法のかけ声」》
「あれー。右手と左手が同じ形になっているよ。」
《このアイテムのよさやねらい》
○左右交互に出すことで、考えと動きが複雑になり、面白さが増します。
→こんな発展ができます。
○あと出しザリガニじゃんけん
①プレイリーダーが「じゃんけんぽん」と言って右手を出す。
②1テンポ遅れて、子どもは「ぽん」と言いながらプレイリーダーに勝つように右手で出す。
③ ①②を左手に変えて同様に行い、慣れてきたらスピードアップ
※2~3人1組で、誰かがプレイリーダー役になって行うこともできます。
★プラスワン★ 新年度のはじめや、異なる学年の人との活動で初めて会う人がいるようなときなど、その場にいる人の間に緊張感がある場合があります。このようなときには、楽しい雰囲気をつくることが大切です。じゃんけんは、大げさな動きや身体接触がなく、「このくらいならやってみてもいいかな」と思わせる簡単な遊びをつくることができます。
動きを加えたじゃんけんアイテム
○立ってしゃがんでじゃんけんぽん
①2人で横に並ぶ。
②「最初はグー」でしゃがみ、「じゃんけんぽん」で立つかしゃがんだままかを各自選んで動く。
【2人とも立つ:パー】【2人ともしゃがむ:グー】【どちらか1人が立つ:チョキ】
③プレイリーダーが出す「カラダじゃんけん」に勝てるか、勝負する。
《子どもを育てる!「魔法のかけ声」》
「2人で相談してみよう!」
《このアイテムのよさやねらい》
○相談することで、コミュニケーションが活発になります。
○立つ・しゃがむという単純な動きなので、運動の苦手な子も楽しく遊ぶことができます。
○2人の動きによって勝敗が決まるという偶然性があり、楽しさが持続します。
→こんな発展ができます。
○2人組同士で、いろいろな組とじゃんけんをし、時間内にたくさん勝てるかを競う。
○3人組にして、複雑さや偶然性を高めたり、コミュニケーションの機会を増やしたりする。
★プラスワン★ 単純な動きの繰り返しですが、実際に行うと、息も上がり、運動量も相当なものになります。「相談してみよう!」という一言や動きなどで自然な話し合いの機会を生み出すのも、プレイリーダーのスキルです。プレイリーダーは、カラダじゃんけんの前に、「次は何を出そうかなー。」と言いながらわざとらしく次に出すじゃんけんを見せるなどすると、子どもたちは自然と相談をし始めます。
次回第3回は、じゃんけんシリーズその2です。
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※当連載について、第1回公開ののちの更新が大幅に遅くなってしまいましたこと、お詫び申しあげます。
(学研 学校教育ネット)
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Profile ●東京・山梨動きづくり研究会
山梨大学学長中村和彦教授を中心に、東京都と山梨県内の小学校教員が中心となって組織する研究会。
小学校の教員だけでなく、企業、保育士、幼稚園教諭、運動指導関係者などさまざまな方が参加している。
https://ugokizukuri.amebaownd.com