ICT実践レシピ Vol.7 心身の健康への関心を高め、運動・スポーツへの自発的な関わりを生むICTの活用
(2024年1月18日更新)
ICT実践レシピ Vol.7
心身の健康への関心を高め、運動・スポーツへの自発的な関わりを生むICTの活用
山形大学附属中学校 山路 一哉(やまじ かずや)先生
GIGAスクール構想により児童生徒一人につき1台の端末が配備されたことを受けて、すぐに授業に取り入れられるおすすめのICT活用法をお聞きしました。
学年:全学年 内容:新体力テストの取り組み
使用端末:Chromebookなど
使用ソフト:Googleドキュメント、Google Classroom
活用の手順
①自己分析、情報収集
・新体力テストの結果から、自己の体力課題を分析し、改善のための効果的な運動・トレ-ニングをインターネットや書籍を活用し調べる。
・自己の生活習慣を考慮し、無理なく継続的に行えるよう、運動内容、頻度、強度、実践可能な曜日や時間帯を考え、教員が作成したGoogleドキュメントのシート(「My運動プログラム作成シート」)に入力する。
②情報の整理・分析、自己調整
・作成したMy運動プログラム(A~Cの3パターンの運動)を実践したり、同じ体力課題に取り組む仲間のプログラムを実践したりする。また、自分の動きを動画撮影し、模範動画と比較して、正しい姿勢や体の動かし方を確認する。実践して得た主観を大事にし、自分にとって適切な運動プログラムになるよう、内容の修正を図る。
③情報を整理したシートの提出
・作成したシートを保健体育科のGoogle Classroomに提出する。
ポイント
- 改善したい体力課題と運動内容とで齟齬が生じないよう、Google Classroomで運動内容の参考動画をいくつか例示しました。
- インターネットから情報を収集した生徒のMy運動プログラムにはURLを記載させ、参考にした情報を教員が確認できるようにしました。
- 実践した内容などを記入するシートはアナログのほうが手軽で作業効率がよいので、作成したMy運動プログラムと一緒にファイルに挟み、毎日の脈拍数や体重の変化、その日実践した運動プログラムや心身の状態などを手書きで記入させました。心身の状態の把握を習慣化することで、健康に対する関心を高め、運動が生活の一部となることを目指しています。
- 実施状況を2か月に一度確認し、体力の変化や体の成長に合わせてMy運動プログラムの内容を加筆修正できるようにしています。今の自分に最適な運動プログラムを構築し、内容を更新しやすいところがデジタルの魅力だと感じています。